ストレスをなくさなくてはどんなに休んでも意味がない。医師が警告する現代病。
自律神経研究の第一人者が直伝する日本人の休み方②
ストレスが大病を招くことも
──いわゆる「自律神経失調症」と言われる状態に陥るということですね。?
「過剰なストレスは心身をむしばむ」ということは、たいていのビジネスパーソンは理解しています。「眠れない」「イライラする」「胃が痛む」「下痢を繰り返す」といった症状があると、「ストレスのせいだな」と認識するんです。
ただ、どうしていいか具体的な対処法がわからないから放置してきた、というのが現状だったのではないでしょうか。
でも、なめてはいけません。最近になって脳科学や分子生理学の研究が進むにつれ、ストレスが及ぼす心身への悪影響が明らかになってきました。
まず、ストレスがかかるとコルチゾールというホルモンが分泌され、コルチゾールが過剰になると脳細胞が破壊されます。脳細胞が破壊されれば、認知症やうつ病にかかりやすくなるということはわかるでしょう。
さらに、ストレスで自律神経が乱れ心拍数や血圧、血糖値などが上がることで、血管を傷め、重篤な心疾患、脳疾患を誘発し突然死を招きます。
免疫力の低下により、がんも悪化させます。
ストレスは「ちょっと調子が悪くなる」くらいの話ではなく、命を奪う可能性があるわけです。こうした命に直結するようなストレスを「キラーストレス」と呼び、大きな問題として扱われるようになっています。
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